カフェで歎異抄講座はじまる

3月12日(月)から毎週月曜日17時から18時まで、東松山駅前まちカフェにて「はじめての歎異抄講座」開催しています。ひとり500円で事前申込みは必要ありません。答えのない人生だからこそ、関心のある方はどなたでもお越しください。テキストはこちらでご用意する予定です。勧誘はしません。座談会のようにカフェのテーブルを囲む形式です。ぜひ気軽にどうぞ。


ところで昨日の初回、女性がおふたり見えました。初めてにしてはと喜んでいます。「夫の実家は仏教でも違う宗派だけれども、わたしの実家は浄土真宗で、幼少時は法話に親しみ、浄土真宗での法事のご縁もときどきあり、親鸞聖人には親しみを覚えます」という、おふたりに共通する点がありました。女性は結婚と同時に、信じる教えも変えざるをえないことがあるということは、以前から聞いていました。結婚後、そのままご主人の御実家の教えにすっと入っていかれる方もいらっしゃるでしょうし、ご自身が生まれ育った風土で育まれてきた信仰が郷愁とともに思い起こされ、もう一度学んでみたいと思う方も中にはいらっしゃるでしょう。しかし、いざ学んでみたいと思ったときに、お寺で開かれる法座は敷居が高く感じられたのではないかなと、これは自戒とともに振り返らざるを得ません。ふっと思い立ったときに、移り住んだお寺で開かれている法話会に気軽に足を運べるかどうか、いろんなケースといろんな選択がありますが、お寺の側から見ると、お寺以外の場所で法話会をする試みがこれまであまり多くなされてきてこなかった反省があります。

 

お寺で開かれている法座や法話会は、門信徒以外にも広く門戸が開かれているとは言え、ご家族やご親戚の手前、ご主人と異なる教えの仏門をくぐってまで教えを求める女性には、心理的な敷居がとても高く感じられていたことと思います。ご家庭の事情に思いを馳せるなら、ご家族やご親戚に気兼ねすることなく、カルチャーセンターで教えてもらう程度の平易な言葉で、さらに気楽に立ち寄れる場所で、教えをもう一度ゆっくり聞いてみたいという方が少なからずいらっしゃるのではないか。仏さまのお話しを聞かずして、お浄土参りはできないということは頭でわかっていても、実際に足を運んで教えを聞くのはためらわれるというのが人間です。少しでも足を運びやすい場所、少しでもわかりやすい内容であれば、ひとりでも多くの方に親鸞聖人の教えの一端をお伝えしたいと思い、今回カフェを毎週お借りして、お伝えしていくことになりました。

 

これから毎週月曜日夕方に一時間だけ、カフェで歎異抄のお話しを聞くことができます。講師役として当寺住職と東松山市西照寺副住職の網代豊和さんのふたりが、毎週交代で勤めさせていただく予定です。できる限り長い期間、続けていきたいと思いますので、ひとりでも多くの方にお越しいただきたいと思っております。